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いま、リフォーム業界は従来の建築業者と異業種からの参入で混戦状態である
それは資格が無くてもできるからである(金額に制約があるが・・)。



小さな仕事では、アミドの貼り替えや水道の水漏れ・・
大きな工事では、一千万単位の改装や、TVで観るような住人を引っ越しさせての大がかりな工事もある。

例えばトイレの改装をする場合、
解体作業から始まって・水道・電気・大工・タイルまたは左官・内装・木製建具そのうえ・木材・サッシ・建材などの材料屋さんの出入りも加わる。

水道・電気は床下や壁の中に配管や配線を施さねばならない。
最初適切な位置に準備の配管・配線を入れておき、大工が床や壁の下地を施工する。
大工が終わって仕上げのタイルや壁紙などを貼る。
仕上げが乾いてから便器や照明器具の取付になる。

わずか畳1枚ほどの面積にこれだけたくさんの職人や業者が出入りする。
とても短期間で終わることはできない。

それに加え、築後間もない家、少し構造的に脆弱な家、ハウスメーカーの家、はたまた古民家もあったり・・・と。
それぞれに対応できる知識と技術が要求される。
ボードを貼って、合板を貼って壁紙で仕上げ、良くて流行の珪藻土塗り。それもいいでしょう!
複雑であったはずの構造を、単純に分解して単純な答えを求めるようなリフォームが本当のリフォームなのだろうか?

古民家に代表されるように、複雑なモノは複雑に捉えないと「真の解は求められない!」。
古民家の組み方が分からないとバラす事も出来ない。単純に切断したり、張りボテで化粧する事が許せない。
構造的に脆弱であれば、力学的な補強も必要。
作られた過程や力学を解き明かしながらの『複雑系リフォーム』が必要になってくる。

従来建築業者は、新築を求めリフォームなど見向きもしなかった傾向にある。
近年ハウスメーカーに客を奪われ、仕方なくリフォームを手がける業者を多く見る。

なぜ仕方なく・・なのか。
先述の通り、とても面倒で手間のかかる、そして、お客様が住まいながら進行しなければいけない煩わしさがあるからである。
突然変更を言われたり、職人の態度まで問われることもしばしば。
誰もいない新築の現場が、居心地がいいのは分かっているから。しかし、それもハウスメーカーの攻勢に負けて仕方なく・・・

新築を多く手がけていた業者、新規参入された異業種のリフォーム部門で、果たして『複雑系リフォーム』と捕まえ、そこまで考えながら施工が行われているか少し心配になってくる。

ナイスさんいんでは『複雑系リフォーム』に対応できる技術者(職人さん)が多く支えてくれている。
長期間にわたってリフォーム専門で営んできたからではないだろうか。

「複雑系経営学入門」の塩沢由典先生の題名をもじって『複雑系リフォーム』とでも呼ばせて戴きたい。
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